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久しぶりに会えたうれしさと、喜びと、…社長に伝えなきゃいけない緊張と、切羽詰まった想いから、…涙がこぼれそうになった。
でも、それでも、絶対伝えたいことがある。
それだけは、ちゃんと言わなきゃ…。
「…社長…」
社長はまだ私を見つめている。
私の心臓は、今にも飛び出してきそう。
「…私…」
手をギュウッと握り締めた。
「社長が、…好きです」
そう言葉にした瞬間、我慢できなかったのか、涙がポロリと落ちてきた。
私は、社長から目線を外した。
心臓が、ドクンドクン言ってる。
私は、どうしていいか分からず、社長の言葉を待つしかなかった。
「…遅い」
私は、社長のその言葉に、体を硬直させた。
…遅い?
それは、今さらもう遅いっていうこと?
社長の気持ちは、もう変わってしまった?
私は、不安な気持ちを隠すことができず、顔をゆっくりあげて社長を見た。
社長が、私に近づいてくる。
そんな社長を見ることができずに、またすぐ目線を反らした。
私、…遅かった?
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