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小走りで俺から離れていくなるの後ろ姿を見て、俺は笑った。
なるは、すぐ顔が赤くなる。
思ってることを、中々口に出さなかったりするが、その分見てて表情が豊かだ。
心も、俺が思ってる以上に澄んでいる。
…なんて言えばいいんだろうな。
知れば知るほど、はまっていく。
もっとはやく、あいつを自分のものにできなかっただろうか?
だいぶ前から、なるを見つけていたのに…。
なるに、自分の気持ちに気づくのが遅いなんて言える立場じゃないよな。
可笑しくなって、俺はその場でまた笑ってしまった。
なるの声も、仕草も、唇も、体も、全て俺のものだと叫びたい衝動に駆られる。
なるを抱いてて、我を忘れるくらいだ。
今まで抑えていた欲求が一気に爆発したな。
あいつ、最後意識なくすし…。
少し、手加減してやらないと…。
俺は少しの間目を閉じて、昨日のなるを思い出した。
いや…、手加減するのは無理かもしれない。
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