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「…悠哉、ここ会社です。さっきのだって、…もし見られてたら、どうするんですか?」
私は顔が熱いのが気になりながらも、悠哉に問いかけた。
すると悠哉はニコッと笑った。
「ここは、俺の会社だ。何をしようと、俺の勝手だろ」
ああ、ヤバい…、なんか今、ものすごい俺様が出てる…。
このまま続けば間違いなく誰かに見られちゃう気がするんだけどなぁ…。
でも、今は何を言ってもダメかも…。
私は話しを変えようと、さっきの予定が重なった件を持ち出した。
「そうだ。社長、さっき専務から受けた予定なんですが、別な取引先との商談と重なってるんです」
「…そうか。わかった。あとで連絡しとく」
そう言い終わったかと思うと、また抱きついてくる悠哉。
私はソファーの上でまたも暴れるはめになった。
その後すぐ悠哉のケータイが鳴り出し、おかげで未遂で済んだ。
今日1日、なんど悠哉に襲われかけたかわからない…。
コーヒーを持っていく度に、予定の確認やら変更を伝えに行く度に、エレベーターに乗ったときでさえあんなかんじ…。
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