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悠哉も、私を見つめていた。
「ちゃんと、見つけたよ」
私の胸の中が、ギュウッてした。
そこからだんだん暖かくなってくる。
悠哉がそう言ってくれるだけで、すごく嬉しくなって、おもいっきりニッコリしてしまった。
「…そのうち、俺の気が向いたら教えてやる」
私はただそのうれしさを隠しきれずにいて、悠哉がボソッと呟いた言葉に気づかずにいた。
食事を終えて、後片付けも済んだあと、今日はさすがに帰らなきゃと思ったのに、またしても悠哉に拒まれた。
「何もしない。何もしないから、俺の隣で寝ろ」
そう言って私に抱きついて離れようとしない悠哉。
そんな悠哉に甘い私は、一緒にいることを選択した。
悠哉に包まれながら、ただ一緒に眠るだけの夜。
その時間が、こんなにも自分に安らぎを与えてくれるとは思わなかった。
きっと、明日の目覚めは最高に良いに違いない。
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