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「クロスさんは神様にお願いして毎年この地区を担当していた。
麗華ちゃんに会いたい為に……」
カイも意を決し全部話してくれた。
あたしに会う為……?
「そうだったの……」
それって期待して……いいの?
「人間にホレるなんて言語道断。
でも僕は麗華ちゃんにホレてしまったんだ」
頭をぐしゃぐしゃとさわり、クロスさんは真っ赤なサンタ服に負けないくらい顔を赤らめてる。
「ハハ」
自然とあたしは笑みがこぼれた。
「何故笑う?」
あたしの笑ってる理由がわからず、クロスさんは不思議そうにしている。
「だってあたし達両思いだったんでしょ?
何か奇跡的だと思わない?
一年に一回しか会えないのにんこんなにお互いを思ってたなんて……」
一年に一回の奇跡。
こうして想いを伝えれたのも奇跡だったのかもしれない。
でもこの奇跡って凄く素敵で大切なものだと思う。
「そうだな。
僕もさ、麗華ちゃんに会いたい一心で体鍛えてたモンな」
ムキムキとクロスさんはあたしに腕の筋肉を見せる。
凄い……。
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