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「あたしもだよ。
アンタに会う為に色んな格闘技んかじってたんだよ」
日々努力してきた。
毎日のロードワークは欠かしたことはなかったし、日々筋トレや色んな格闘技に取り組んできた。
周りの子達から少し恐れられても、クロスさんに会えると思ったら平気だった。
「そりゃ、色んな意味で最強だな」
あたしの言葉にクロスさんは苦笑いする。
「名前、クロスって言うの?」
あたしは改めて名前を確認する。
間違えてたら失礼だもんね。
「あぁ。
そう言えば言ってなかったな」
コクリとクロスさんは頷く。
よかった、間違えてなくって……。
「トナカイさんが言ってたから覚えちゃった」
カイをちらりと見てあたしは言う。
「てへ」
カイは笑って誤魔化した。
何かカワイイ。
「いや。
テヘじゃないだろ」
ガクリとクロスさんは肩を落とす。
別にそんなにがっかりしなくても……。
「……来年も来るよね?」
少し不安になったあたしは再確認する。
「あぁ。
麗華ちゃんが本気でかかってくるまでとことん来るよ」
ニッコリと笑い黒須さんは答える。
「あ……」
あたしは異変に気づく。
「ん?
どうした?」
あたしの表情を見てクロスさんはきょとんとする。
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