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「サンタは人ならざる存在。
それ故に命を狙われる事が多い。
だから日々体を鍛えてるのさ」
顔をさすりなだらサンタクロースは答える。
「あー。
もう、今年は勝てると思ったのに!」
あたしは地団太を踏む。
「まぁまぁ。
でも驚いたよ。
まだ僕の事が見えるなんて」
そう言ってサンタクロースは苦笑いをする。
「ふふふ。
あたしは執念深いのよ」
あたしはニタニタと笑う。
あたしが初めてサンタクロースに会ったのはまだ幼稚園の年長さんの頃だった。
あの頃、毎年プレゼントが置いてあるのが気になって気になってしょうがなかった。
そんな日のクリスマス。
『事件』は起こった。
忘れもしない。
あの日は深々と雪が舞うホワイトクリスマスだった。
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