1人が本棚に入れています
本棚に追加
「一緒だよ。
外にいる」
スッとサンタクロースは外を指さした。
「うわ!
ホントだ!
スゲー!
ソリひいてるよ!
ソリ!」
あたしは窓から身を乗り出し、外を見て興奮する。
「げ!
人間に見られてるし!」
あたしを見てトナカイは酷く取り乱しでいる。
「しまったぁぁぁ!
墓穴掘ってしまった!」
そしてトナカイに負けないくらいサンタクロースも取り乱す。
「サンタって面白いんだね」
ワタワタするサンタクロースとトナカイを見てあたしはキャッキャッと笑う。
「面白くないわ!
見られてしまったし!」
思いっきりサンタクロースはあたしにつっこみを入れる。
「いやいややってるの?」
あたしはサンタクロースを覗き込む。
「そんな事はない。
サンタはな、子供が大好きなんだ。
嫌いだったらこんな仕事しないって」
ブルブルと顔を左右に振りサンタクロースは言う。
「へぇ」
サンタクロースの話を半分聞きながらもあたしは違うものをロックオンする。
「って何袋開けようとしてるのかな~?」
あたしが袋を開けようとしていた事にサンタクロースが気付きやがった。
「気になるし」
サンタクロースに袋を取り上げられあたしは不満顔をする。
「気になっても見ちゃダメなの」
袋を後ろに隠しサンタクロースはあたしに注意する。
最初のコメントを投稿しよう!