サンタクロースvs少女

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*** ――そして現在―― 「もうそろそろ諦めたら?」 力尽きて寝そべるあたしを覗き込みサンタクロースは言う。 そしてベリベリと付けひげとまゆげをはがす。 中から顔立ちの整った青年の顔が現れた。 これがこのサンタクロースの『素顔』だ。 戦いが終わると何故かいつも素顔を見せる。 「却下。 あたしはアンタに勝ってその袋の中身を見るんだ」 渾身の力を込めてあたしは起き上がる。 「……そんなに見たいのか?」 あたしを見ながらサンタクロースは袋をパンパンと叩く。 「うむ」 コクリとあたしは頷く。 もう見せてくれる気になったのかな? 「君くらいになるともう僕達サンタは見えなくなるはずだが、その一心で見えてるんだろうな」 ポリポリとサンタクロースは頭をかいた。 確かに。 あたしくらいになったらもう殆どがサンタクロースを信じないのかもしれない。 存在事態を封印するのかもしれない。 でもあたしは……。 「見えなくなるとか言うなよ」 俯いたままあたしは言う。 「へ?」 あたしの変化にサンタクロースは驚いている。
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