紬と少女

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「ごっしゅじーん、朝でやがります、起きてあげてください。」 「…おまえのその言葉遣いが直ったら起きる。」 「あぅ、ひどいであります。これは仕方のないことだからです。」 『文句を言うやつにはラルの朝飯はなしだな。』 「はいっ!そのとおりだですノアールさん!」 「おはよう、いいあさだ。」 ラル、と少女は言うそうだ。この間拾って家事が出来るみたいだから、住み込みで働いて貰ってる。訳あり異世界からここに来て、怪しまれたあげくリンチされたそうだ。可哀想に。 使い魔の黒猫ノアール。 こいつ本当は黒猫なんて可愛いもんじゃない。 そして、俺。 仕立て屋紬主人、ツムギ・シラナミだ。 察しのいい人はわかったかも知れないが俺は地球、この世界で言う文明世界からの転生者だ。よくある神の手違いでー見たいなあれ。 まぁ実際俺は目をつけられていたみたいだが…。一寸くらい悪さするときもあるよなー……めっちゃ最強にスルヨー、ツヨイヨー、でもお前の苦手とするもので人々を幸せにできたらの話だがな。幸せにしていくことで能力が解放されるから、がんば☆なんて適当な神なんだ。 その苦手とするもの、縫製なんだよね。あんなもんチマチマやってられっか!と最初は思ってだけどねー、これまたはじめると楽しいのってなんのって。 壊すことより、作るほうが難しい!でも楽しいね。
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