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「…さっき…お母さんの彼氏が…家に来たんだけど…」
黙ったまま私の言葉に耳を傾ける翔ちゃん。
私は今にも震え出そうな声を、なんとか冷静になりながら話した。
「…その人は……五年前……私の事…――」
「紗耶。もういい。わかった」
私が話しにくいのを知った上で聞いて来た翔ちゃんが私の言葉を自分の声で遮った。
「…紗耶…俺がこれからする質問には、頷くか首を振るかのどっちかで構わねぇから」
「…うん」
質問って、どんな質問だろう。
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