奇妙な夫婦生活

12/15
前へ
/38ページ
次へ
裕輔は背中を向けたままこちらを向こうとしない。 「なんだよ。俺の顔見たくないってか。急にしたから怒ってるのか?」 「ちが・・・」 「航耶さんがチラチラ俺の顔を見ながら俺の触っているから・・・エロくて・・・もう俺・・・それだけで・・・・ダメになっちゃう。航耶さんエロすぎだよ//」 「そうかな」 「だから、飲みにいくと声掛けられるんだよ」 自覚がなかったが・・・同じ匂いのする人間には決まって声を掛けられた。 「なんで・・・・触ったの?」 「それは・・・・お前がかわいかったから・・・・」 「あんな顔でされたら・・・・またすぐに元気になっちゃう」 「やっぱ若いな・・・高校生」 「うるさい!俺ばっかり・・・気持ちよくされて、オレばっかイカされて・・なんか悔しい」 「お前ばっかりじゃないさ」 髪の毛をくしゃくしゃと弄った。本当に可愛くて今すぐ乗っちゃいたい位なのは俺も同じだから。 裕輔の隣に座って唇を奪った。この前の触れるだけの初々しいキスじゃなく、躊躇なく舌を侵入させ裕輔の口腔を蹂躙した。 「んん・・」 裕輔の事はお構いなしに自分の欲望のまま貪り続ける。柔らかい・・・一生懸命にこたえようと舌を動かしているのが分かる。 やっと離れると二人とも唾液だらけになっていた。 「やっぱ、航耶さんエロすぎ。Hもすごいんだろうね」 「さあね。俺は一人の人間と一回しか寝ない主義なんだ。お前と続けるには寝ない・・・」 「なんで?一人とずっとHしちゃいけないの?」 「人間は飽きる生きものだ。飽きたらまた新しいのが欲しくなる。もう若くないし飽きられて捨てられるのはもうごめんなんだ」 「どういう恋愛してきたの?飽きないでずっといればいいじゃん。少なくとも俺、航耶さんのこと飽きたりしない。ただ・・・航耶さんに飽きられるのは怖いけど」 コイツも同じ思いをしている。お前の事飽きるなんて・・・もともとお前は女もいけるだろ。飽きられるのはこっちだよ。 男を抱いたってイイわきゃないんだ。もともと受け入れるようにはできていないし、自分と同じものを持った人間なんてすぐに飽きるさ。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

382人が本棚に入れています
本棚に追加