6人が本棚に入れています
本棚に追加
夕暮れの保育園。
二人のほかには誰もいなかった。
とてもかわいらしい、整った顔立ちの幼い男の子と女の子が仲良く遊んでいる。
「みぃちゃん、砂のお城できないよぉ~…」
と思ったら、男の子の方は今にも泣きそうな顔をしている。
男の子の手元には、苦労したのだろう、ぐちゃぐちゃになった水の塊のようなものがあった。
「泣くなよ。砂のお城できないくらいでさ」
変わった口調の女の子、みぃちゃんは口を尖らせ男の子を励ます。
「だいたいさぁ…」
あまり幼い子どもが使わない言葉を溜め息とともに吐き出すみぃちゃん。
最初のコメントを投稿しよう!