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「踏んだり蹴ったりだ。
何のための戦争か分からない。」
「今はそれでもいいあの当時ではそんなこと言ったらお前など一生終わりだよ。お国のために死ぬことがどんな名誉だったか。」
「そう,じいさんが戦争で死んだら俺など産まれ来なかったわげだ。」
「今ではじいさんの遺族年金で暮らしてるけど。」
「ふん、俺は知ってぞ。」
「何を。」
「この家を書いとる時、親父の会社から無断で金を引き出したことを。」
祖母は激怒して顔色を変えて話す。
「それはあいつのでっち上げだ。
あいつは請け負いの仕事に手を出して他の連中の給料を金貸しから多額の借金して払いそれ以外の経費もだ。」
「それじゃこの家を買い取った時の金は。」
「お前も野暮なこと聞くもんだ。
当然じいさんが残した金だ。」
「じいさんはそんなに金残したんだ。
古い造りだけど。」
「最初はこの家に住んでいた人たちは新しい団地に家を新築したんだ。
この家は遠くにいる息子夫婦に与えるつもりだったらしい。
ところが息子夫婦も家を建てた。」
「それで買い取ったんだ。」
「私の伯父様弁護士してるけど。
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