第7話

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箱の中から取り出した。 それはタロットカードだった。 「タロット占い出来るのか。」 「黙って見てな。」 祖母はカードをシャッフルした。 「お前あの女の所に行くんじゃないよ、」 「何んだよ急に。」 「行ったら最後、あの女は王女様でお前はめしつかいだ。」 「それじゃ母さんの所に行ったらひどい目に会うと。」 「わしゃー検討が付く、親父が最後に金貸しから借りようとしたとした金はお前の母親に連帯保証人にするつもりだった。 そんなことされてみい、実家が黙ってないよ。」 「私もお母様の実家のことは色々聞いてます。 戦後の混乱で食料不足で小麦粉でパンを製造したところそれがとぶように売れたとか、それをきっかけで政界にのしあがったと。」 「その小麦はどこから。」 「何でもお母様の初代が戦後の農地改革で手入れた土地で麦を栽培したのがきっかけだと。 米は作ることが出来ないと私の祖父が話してた。」 「それで今のようにのしあがったんだ、うちとはわけが違う。」 彼はその後も彼女と祖母から散々言われた。 「話の内容はわかった。母さんが連帯保証人になれば母さんの実家まで影響が。」
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