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「えっ父さん。」
「バカ、お前のじいさんだよ。
あいつも保険金を狙ってたんだよ。
お前にはわたしゃが会社の金を使い込んだとお前や雇っていた奴らに言いふらしたんだ。」
「それじゃなんのために借金を。」
「ねえもしかしてギャンブル、ギャンブルだと自己破産しても免責が適用しないらしいよ。」
祖母はお茶を飲みながら、二人に言った。
「わたしゃも今も元気だと隣近所や色んな人から言われる。
わたしゃだって痴ほう症や認知症になるかも知れない。
これから先ここで暮らして私の介護をするなら二人にこの家やってもいい。
まともな身内はお前しかいないから。
とつふやく、猫も三匹ほど集まって来た。
彼女は。
「そうねおばあさんがいなくなっても猫の面倒は誰かが見なきゃね。
みんなおいで。」
「それもいいけどもっとお父さんやお母さんのこと調べなきゃ。」
「あまり深入りするんじゃないよ。
あいつらお前を見捨てたんだからな。
わたしゃとじいさんと同じ墓に入れるんじゃないよ。」
「でもあなたのお婆さんは気が強いだけで気持ちは優しいわよ。
占いだって本物だと思う。」
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