第7話

30/32
前へ
/32ページ
次へ
そんなの存在しない司法書士事務所だった。 いかさまだと思い業者を差し向けた、ところがそいつは裁判所に直接破産の申し立てをお越しこちらは大損さ。 その入れ知恵を入れたのがお前の別れた夫だ。」 「それであの人の居場所は,法律でグレー金利ゾーンか撤廃されてもう何年経ちます。 随分古い話ですね、まだ息子と一緒に暮らしてた時です。」 「やはりお前は息子のこと気にしてる。 お前には母親と同じ道を歩ませなかった。」 「知ってる、私は妾の娘で母は実家で伯父さんたちと一緒に暮らしてる。」 「俺が50歳の頃にお前が産まれた。 初めて会った時はもう小学生でお前の夢は学校の先生か幼稚園の保母さんになりたい夢があった。」 「でも異母兄弟姉妹と一緒に暮らすのは辛かった。 歳の差もあった。」 「お前は他の兄や姉たちと違い母親と同じような素質を持っていた。 その俺が連れて来た。」 「ところが私はわけのわからぬチンピラと恋に落ちたとでも言いたいの。」 「そうだ、お前が身ごもった時のこと俺がどんなにお前のこと心配したか。」 「自分のことを心配したら、すべては子供や孫に任せ老人ホームに入るとか。」
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加