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「それはきつい一言だ。 俺はそんな所には行かん。」
「だったらどこへ行きたいの,もうお墓しかないよ。」
「俺にはまだ死ぬことはない。」
「あら、そうそれじゃ私の質問に答えて。
生年月日はいつですか。
今日は何日ですか。
今日は何曜日ですか。
夕べ何時に寝ました。
朝何食べました。
美空ひばりと江梨ちえみは今どこで何なにしてますか?」
「わははは、美空ひばりはお釈迦様の前で川の流れのように,江梨はテネシーワルツを唄っておったぞ。
そんなことどこで覚えたかは知らないが。
俺は認知症や痴ほう症ではない。」
「あら、それじゃどうしてこんな時間に電話をかけて来たの。
しかもまだ朝の3時過ぎ天気は大荒れの台風。
私はいつもように朝から仕事。」
「それはお前の将来のことが心配で。」
「私ね息子に会いたいの。」
「わかった、あうことが出来たら見合いするか。」
「会うことが出来たらね。」
「わかった。」
電話は切られた。
「ああ息子よ、会いたいわ。
そして私の仕事は引き継ぎたいの。」
一人悩む、そして父親は探偵に電話する。
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