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「何が来てるんだい?連邦軍?」
「分からない。敵でも…味方でもない、のか…?」
絞り出したようなラミルの言葉に、ニーナが理解できないような表情を浮かべる
「敵でも味方でもないなら、なんなの…?」
「なんていうのか、何も、感じない。殺意とか、敵意とか…何も感じられないんだ」
「敵にしろ味方にしろ、警戒の必要はありそうだね。あたしがあの建物に登って確認してくるよ。どっちから来てるんだい?」
「全方位から…」
絶句したように目を見開いた飛鳥が、力なく立ち尽くす
「この数相手じゃ、逃げられない。すぐに迎撃態勢を取ろう」
「最悪だね。標的はあたしたちなのかい?」
「たぶんな。俺たち目がけて集まってきてる感じがする」
冷や汗を垂らすラミルが数歩進み、通りの向こうを凝視する
「こっちの方角は数が少ない。誘われてるのかもしれないけど、ここを突破しよう」
「相手は地上を移動してくるだろうから、飛び道具で数を減らしながら進まないとだね」
簡単な打ち合わせを済ませると、大人しく伏せの姿勢をしていたバステトに視線をやる
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