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「ラミル起きろ…!対岸の様子が変だ」
それから数時間後
日没を迎え、あたりがすっかり闇夜に包まれたころ
再び耳元で響いたルークの声に起こされ、慌てて脳を覚醒させる
隣では暗視装置つきの双眼鏡を手にしたルークが川の反対側をしきりに観察しており、姿勢を低くした海兵たちが忙しなく動き回っている
「いるな。およそ一個連隊ってとこか」
「便利だな、索敵スキルってのは。支援砲撃の準備を要請する。指示があるまで待機せよ」
タコツボの縁から顔を出したラミルは、索敵スキルを用いておおよその状況を把握する
舌打ちしたルークも、通信機を用いて後方の砲兵部隊に連絡を入れ、小銃を構えて前方を睨み付ける
《連隊長より連隊各員へ。10秒後に一斉射撃を開始する。各自、対岸の連邦軍戦力を一掃せよ》
エリス大佐からの指示がプレーヤー達に伝わり、あちこちから武器を構える音が聞こえてくる
川の向こう側で、いくつもの物体が動き回るのを見ながら、攻撃開始の時を待つ
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