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「………」 ポカーンとしてる私を気にせず 足元のボールを拾って 「はい、ボール」 私の片手を持ち、手のひらの上にボールを 乗せてくれた 「じゃぁね~ 桜木美緒ちゃん!」 颯爽と去っていくその人の後ろ姿を ばっ と振り返り 片手でおでこを隠し もう片方の手にボールを 握りしめながら ぼーぜんと見つめた。 「フルネーム……」 ………… って あの人なに組だっけ? 私のフルネーム知ってた。 それにしても 背高かったな… 大きい手だったな… ………あっ、 ボールのお礼いい忘れた。 誰だっけ?
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