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何も答えようとしない私には続けて竜哉が言った。
「昨日、言ってたけど。本当にあいつと付き合うのか?」
私の腕を掴む竜哉の力が強まる。
今まで見たこともない竜哉の様子に思わず目を背けてしまった。
「先輩は私の事、好きって言ってくれたし」
答えにはなっていないのは分かっていた。
でもやっぱり竜哉に面と向かって『先輩が好き』ってどうしても言えなかった。
「由宇は好きって言われたら付き合うのか」
竜哉の言葉にイラついた。
自分だって実花と付き合ってたじゃない。
私を『好き』って言ったのに……
そんな竜哉に言われたくないって思ってしまった。
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