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その日を境に、教室でも話すようになっていた
都城君が友達と話しているのを聞き、笑う程度だけど
それでも楽しかった
今まで遠くから見ているだけだったけど、あらためて近くで見てみるとすごく身長が高い
友達とじゃれあう姿が可愛く、かと思えば悩みを聞いている時の真剣な大人びた表情は私の瞳の奥にやきつて
帰宅した後も部屋で、思い出してはフフっと笑ってしまう。そんな事をくりかえしている間に梅雨はあけ
太陽の暑い季節がやってきた
「暑いなー」
校内に設置してある自販機で飲み物を一緒に買いにいく途中に、そう都城君が呟く
「暑いの嫌い?」
なんとか会話しようと頑張って言葉をだす。ただ、緊張しすぎてすこし声がうわずってしまった
でも都城はクスッと笑っただけで、つっこむ事はしない
「苦手…んー…でも寒い方が苦手かな」
都城君の答えは微かにしか耳にはいらないくらい私は横顔を食い入るようにみてしまった
「向井は?」
「はい!?」
その言葉で我に返りスットンキョンな声を出してしまう私
あぁ…今度は爆笑されちゃった…
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