4人が本棚に入れています
本棚に追加
「はぁ!?」
「まぁいいわ。そんな事より誰にも私の事を言うなよ。運営に何を聞かれてもだ!」
そう言いながら少女はアンリに迫る。
「そんな事言われても皆に見られているわよ。そんな事しても意味ないわ」
少女は少し困った顔をするが少女はアンリの隣に来た。
「君にしか今、私は見えていないよ」
アンリは周りを見てみた。誰も少女の事を気にしていない。寧ろ少女がいないような感じで普通にしている。
「えっ。でも私が誰かと話しているぐらいわかってしまうわよ」
少女は怪しげにニコリと笑う。
「大丈夫だ。寒くて独り言してたと言えばいい。何なら運営には何か温かい毛布とかが欲しいなとか言えばいい。」
「独り言……か」
少女は真剣な顔になり話を進めた。
「もうすぐ冷山区域だよ。次は火山区域。その後に島に着く。ちなみに此処からは船から落ちない様に気を付けな。落ちたら死ぬぞ」
「落ちたら死ぬ!?」
「そぅ。あっ言い忘れてたわ。この先のどの区域でも落ちるなよ。しばらくしたら戦いになるかもね。戦闘準備でもしておくといいと思うよ」
「ふーん。面白そうだし。あっ此処が……そっかこの舟でしか行けなかったんだ」
アンリは気が付いた、もしかしたら此処は噂であったあのゲーム。いや、あの謎に包まれてたゲームなのかも知れないと。
「ちっ。お喋りはここまでのようだ…」
「そぅ」
少女は視線をポケットの方に向ける。
「呼び出しだ。私はこれにて失礼する」
「えっ。何処かに行くの」
「いずれまた会えるよ。その時は多分敵同士だろうがね」
(敵同士…何を言ってるの……だってこのゲームがもし、あの噂のゲームだったら……)
最初のコメントを投稿しよう!