始まりの出会い

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「はぁ!?」 「まぁいいわ。そんな事より誰にも私の事を言うなよ。運営に何を聞かれてもだ!」  そう言いながら少女はアンリに迫る。 「そんな事言われても皆に見られているわよ。そんな事しても意味ないわ」  少女は少し困った顔をするが少女はアンリの隣に来た。 「君にしか今、私は見えていないよ」  アンリは周りを見てみた。誰も少女の事を気にしていない。寧ろ少女がいないような感じで普通にしている。 「えっ。でも私が誰かと話しているぐらいわかってしまうわよ」  少女は怪しげにニコリと笑う。 「大丈夫だ。寒くて独り言してたと言えばいい。何なら運営には何か温かい毛布とかが欲しいなとか言えばいい。」 「独り言……か」  少女は真剣な顔になり話を進めた。 「もうすぐ冷山区域だよ。次は火山区域。その後に島に着く。ちなみに此処からは船から落ちない様に気を付けな。落ちたら死ぬぞ」 「落ちたら死ぬ!?」 「そぅ。あっ言い忘れてたわ。この先のどの区域でも落ちるなよ。しばらくしたら戦いになるかもね。戦闘準備でもしておくといいと思うよ」 「ふーん。面白そうだし。あっ此処が……そっかこの舟でしか行けなかったんだ」  アンリは気が付いた、もしかしたら此処は噂であったあのゲーム。いや、あの謎に包まれてたゲームなのかも知れないと。 「ちっ。お喋りはここまでのようだ…」 「そぅ」  少女は視線をポケットの方に向ける。 「呼び出しだ。私はこれにて失礼する」 「えっ。何処かに行くの」 「いずれまた会えるよ。その時は多分敵同士だろうがね」  (敵同士…何を言ってるの……だってこのゲームがもし、あの噂のゲームだったら……)
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