ルビー・チューズデイ

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警察と言う単語に織田さんの身体が反応して、固くなったのが、私の目にも分かるくらいだった。 ペリエの泡が弾けるみたいなくすぐったさがお腹に湧いてきて、声を上げて笑い出したくなるのを必死で堪えた。 殴られるのはまだいいけど髪が抜けるのは嫌だ。 「まさか、犯罪してる自覚ないとかじゃないよね?」 「俺はただ……」 ただの先は出てこなかった。織田さんの顔から血の気が引いて行く。 ただでさえ、冴えない顔になってるのに、青くなった顔は哀れにさえ思えてくる。
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