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一段一段ゆっくりと上って行く。
目の前に屋上の扉が見えてくる。
トクントクン。
近づくたびに鼓動が高鳴ってくる。
そして階段を上りきりノブに手をかけるとゆっくりと扉を開けた。
ギィ～
重々しい扉の向こうにはすでに先輩の姿があった。
｢遅くなってすいません｣
扉を閉めて慌てて孝太の所を歩み寄った。
｢いや。俺が早く来すぎただけだから｣
少し照れた感じの笑みをこぼす。
失礼かもしれないけど可愛く感じた。
私のことを本当に好きでいてくれているんだと実感した。
私がもう一歩近づき先輩を見た。
先輩がすごく緊張しているのが分かった。
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