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「どうやら、遅かったようだ。これで遠慮なく君達を裁ける」
目を見開いたカプスが、指を鳴らす。
何処からともなくゴーレムが出現した。
「あの話しって、悪魔のことね。貴方は何が目的なの?」
「僕はね。我が主、カスパル様の復活を願うだけさ!」
ゴーレムが、ティラに向かう。
ティラは、ゴーレムから逃げ出すと同時にロウを回収する。
ゴーレムが、神殿の柱を砕く。その物凄い雑音が、空気を揺るがした。
「カスパル様って?」
ティラは、怯えることを忘れていた。ロウに問い掛けながらも神殿の物置小屋に全力で走る。物置小屋にある引き出しには、一振りの刀が納めてある。ティラはそれを取りに向かったのだ。
「悪魔の名前だ」
「なるほど。それで、あいつは?」
「カプスは悪魔に身を捧げた天使だ。頭脳明晰、小隊長だったんだが今やその威厳も地位も剥奪されてあの様だ」
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