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カプスの放ったゴーレムが、近付く気配を感じながらも、ティラは物置小屋の扉を開いた。
物置小屋に埃が舞う。
ティラは、埃も気にせずに中に入り、奥にある引き出しを開いた。
引き出しの三段目から刀を取り出す。
下紐で腰にくくりつけて、即座に外へと戻る。
ゴーレムが、物置小屋に向かって来る。
ティラは、ロウを頭に乗せる。
「落ちないようにね!」
「そんな無茶な!」
ロウの抗議を無視し、ティラは、刀を抜き払うと、ゴーレムに向けて駆け出した。
ゴーレムが、ティラを割り砕こうと拳を振り上げた。
ティラは、ゴーレムの懐の手前で左に避ける。
間一髪、ゴーレムの拳は空を切り、地面に風穴を空けた。
ティラは、ゴーレムの背中に回る。
ゴーレムは、巨漢であった。一発の打ち込みに巨大な威力を持ち合わせているが、その動きは遅い。
ティラは、一息に間合いを詰めて、ゴーレムの背中を刀で斬りつける。
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