次へと続くエピローグ

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咲良。 今なら分かる。 今なら、言ってやれたのに 『お前はそのままでいたらいいんだ』 って。 関西弁を気にして学校に馴染めずにいたウサギと、咲良を重ねてみてしまった。 あの時、彼女に言ってあげられなかった言葉をウサギに贈って満足していたのかもしれない。 だけど、ウサギはウサギで。 弱くてすぐ泣いて でも、まっすぐで からかっていじめていたのは 俺がウサギに癒してもらいたかったのかもしれない。 『司狼さんのおうち、食器も少なすぎる。少し増やしてもいい?』 ・・・おい、何故夫婦茶碗を両手に持って俺を見てやがる。
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