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「もう出来ないの」
「ふーん。好きなのに出来ないの?大ちゃんは怒ってても、ギュッてしてくれるんだよ」
あの大星が?
意外だな。
「明月、邪魔しないの」
「はいはい、王子が傍にいないから聖奈ちゃんイライラしてるの?お肌荒れちゃうよ」
小生意気な口調で、小さなお尻を左右に振りながら女の子は部屋を出て行く。
可愛い姿に、思わず笑みが漏れた。
「…遠距離…そうだよね。早乙女さん色々ありがとう」
洗面所を借りメイクを落とし、エクステも外した私は、早乙女さんにお礼を言い、マンションを出て駅に向かった。
素顔に戻った私は、駅前の本屋をそっと覗く。
「こら、何覗き見してんだよ。不審者か?覗き見するなら、本を買え」
「…流星!?愛梨奈の家でバイトしてんの?」
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