★灰☆

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「もう…終わったことだ」 「ていうか、始まってもいなかったけどな。クククッ」 「流星、お前も偽彼だったくせに、ほざくな」 「なんだと!」 本屋の店先で兄弟喧嘩勃発だよ。やってられない。 騒ぎを聞きつけ、店内から愛梨奈が出て来た。愛梨奈の周辺にワッと男子が集まる。 「いらっしゃいませ。美希?どうしたの?…石田君とデート?」 愛梨奈は私と流星が偽カレカノだったことは知らない。本当に付き合ってると思っている。 そろそろ愛梨奈の誤解を解かないと可哀想だな。私とアランみたいに悲しい恋はさせたくない。 「愛梨奈、私と流星はただの幼なじみだよ」 「だって…付き合ってるって…。石田君も言ってたし…」 「あれはね、滝沢先生をからかっただけ。滝沢先生剥きになるから、ちょっとね」
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