201人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「アラン…」
「泣くな。美希が卒業するまで、別れるだけや」
「…やだ、…やだやだ」
私は駄々っ子みたいに首を左右に振る。
アランがゆっくり振り向いた。真剣な表情で、私を見つめた。
「美希、もう決めたんだ」
「私が生徒だから?アランの生徒だから?」
「そうだよ。美希は俺の生徒だから」
アランの首の後ろに手を回し背伸びをし、アランの唇に自分からキスをした。
アランは驚いて目を見開いている。私の下手なキスを受け入れてくれた。
でもその目はいつもの優しい眼差しではなく、悲しい瞳をしている…。
アランの手が私の背中に回り、私の唇を優しく包み込むようにキスをした。背中に回された手がゆっくりと離れる。
最初のコメントを投稿しよう!