序 第2話 ミーツガール。

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アルリ…? さらに【AILI】の名前をクリック。 そうすると 《フレンド申請》 《PT申請》 《ブラックリスト》 《バトル》 4つの項目がさらに出てくる。 いやいやいや…!! 相葉は頭を左右に強くふった。 俺としたことが… あまりにも綺麗だからといって 女の子にいきなり フレンド申請を送ろうだなんて… リアルでいうナンパ行為… この世界でいうマナー違反だ。 ねぇ!! 落ち着け俺ー…ゲーム開始早々、 ノーマナープレイヤーとして【追放】される ところだった… 【追放】とはノーマナープレイヤーに 対しての制裁だ… フレンドであるプレイヤーに対して カーソルを当てクリックすると そのプレイヤーがノーマナー行為をしていれば 先ほどの4つに加え 【追放】という項目が増える。 追放されたプレイヤーは ゲームからはログアウト リアルで目が覚めるまで 真っ暗な画面のみを眺めるという とても退屈な時間を過ごさなければ ならない。 また再度ログインしてから 3日間は頭上のアイコンが 紫色になり NPCショップでの 買い物も出来なくなる。 悪さをすると それ異常に辛い思いをする。 フレンドを作ると同時に 互いに監視しあうこととなるので 交流を求めるプレイヤーは 悪さなんてそう出来やしない。 まぁ今俺がこの女から 追放されるとすれば まずフレンドにならなければ ならないわけだから まず大丈夫だろう… ふぅーと額の汗をぬぐうと今度は 先ほど感じた恐怖心に疑問を抱く。 あれは一体… 「ねぇってば!!」 「!!!!!」 あの恐怖心は一体!? いや、違う。 やっぱり綺麗な女だなぁ… いや、違う。 そうだ。今俺は、この末恐ろしいほどに 綺麗な女を一方的に傍観していたところ その女から声をかけられたのだ。 そしてそれに動揺し固まっているのだ。 「あ…え…」 「早速バグ??フリーズしてるけど」 危うく自分が考えていることすら 分からなくなりかけていたが なんとか会話が出来るほどの 知性は残っていた。 「いや、大丈夫。 なんだか動揺しちゃって…」 「動揺?ふーん…」 なにか… 疑うような目でこちらを 見るのは… なぜだ…。 いやそれより なんたってこの女の出現に 恐怖心を抱いたのだろう。 見た目の綺麗さに比べて 明るく力強い声だ。 なにかが引っ掛かっている。
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