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ドンッ
相葉の片手剣は
シャドウウルフの額を
突いた。
【オーガストライク】
スキルが発動し
見事にカウンターが
成功したが
相葉の頬から血が流れた。
シャドウウルフの鋭い爪は
相葉の頬をかすめていたのだ。
なんという臨場感…。
相葉の背筋は思わず震えた。
シャドウウルフの額に
突き立てられた剣に
押す力を加え
弾き返そうとしたその時、
視界からシャドウウルフが
姿を消した。
「?!」
視線を下へ落とすと
その理由は
すぐにわかった。
相葉の片手剣が
捕らえていたシャドウウルフを
AILIの大剣が捕らえていたのだ。
並外れた反射神経がなければ
出来ない芸当だ。
「ま……マジ?」
降りおろされた
剣と大地に挟まれた狼は
姿を消した。
「いっとくけど!
…アルリじゃなくて
アイリだから。」
はぁ……
あっさり…
倒しちゃったよ…
シャドウウルフ
レベル5…。
「まさかいきなり
チェインするなんてな…」
「あ…
アンタ今…何て言った?」
「ん?」
何だ。
なにかまずいこといったか?
凄い勢いで迫りよってくる。
怖いな。
「今!
チェインって!
いった?!」
「あぁ…言った。」
「意味わかってるの?」
「意味?
コンビネーションチェインの
意味なら知ってるけど…」
AILIはしばらく
黙り込むと
真剣な顔でこちらを
見つめた。
「もしかして…
あなたも臨床試験者…?」
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