序 第2話 ミーツガール。

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つまり、臨床試験で行われたのは このゲームの体験版。 始まりの町からの序章をすでに俺とアイリは体験しているのだ。 そして多額のアルバイト代と PIOの記憶媒体であるROMが 受け渡された。 「ソーマの坂のクエストはきつかった。また最初からとなると骨が折れるな。」 すっかり肩を落とすと アイリは買い物ウインドウから 相葉へと不思議そうに視線を移す。 「メール見た?」 メール? あぁ…あのGMからのメールか… そういや見てないな。 ぽかん、と相葉が口を空けていると 相葉がメール未確認なのを理解し 今度はアイリが肩を落とした。 「見てみなさいよ。」 ピピピ 【エブリスタ★オンライン 運営事務局より。 相葉様。エブリスタ★オンライン ご購入有難うございます。 また、相葉様には臨床試験にて 開発協力をして頂きました。 その感謝の意を込めまして プレゼントをお送り致します。 <ステータスポイント30> 相葉様は臨床試験でlevel15まで お試し頂きました。 1levelごとに振り分け可能になる ステータスポイントは 2ポイントなので引き継ぎとして そのステータスポイントを 差し上げます。 ご自由にお振り分け下さい。 今度ともエブリスタ★オンラインを 宜しくお願い致します。】 「えぇ?!!」 「驚くでしょ?同レベルでも 臨床試験者はステータスだけでみると 格上ってことになるわ。 PVPじゃ負け知らずね。」 これはもう裏技とかという 次元の話ではない。 スタートから俺はビギナーより levelが15も上であるということだ。 アイリはlevel10… ステータスポイント20… 臨床試験者の中でも差がある。
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