序 第2話 ミーツガール。

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俺の記憶では 俺と同時に臨床試験を 受けた10人の中に level30に達しているやつがいた。 その次にlevelが高かったのは俺。 後の何人かはlevel6ぐらいだったか。 臨床試験では 何をしても良かった。 この夢の世界観のみを堪能し あまつさえ夢の中でさえ寝ているやつ また夢のゲームの中でさえ テレビゲームをしているやつもいた。 俺はひたすらクエストを受け モンスターを狩り続けたからこそ level15まで達した訳だが。 level30…ステータスポイント60 かなりの差が開いてしまった。 level 1 でそのステータスは 反則としか言いようがない。 「私達としてはラッキーだけど まだこのステータスには 頼りたくないわね。」 「じゃあ振り分けは後でだな。 とりあえずクエスト受けて 解放目指すか?」 それとなくPTに誘ってみる相葉 だったが心拍数は上昇し ショップのNPCに視線を 集中させていた。 そんな時ー… 「ちょっと…待ってよ…!あれ!」 何だ?すごい驚きようだ… アイリと同様、空に視線を送る。 【第2線 解放】 空に輝しく金色の文字が並ぶ。 「う…嘘だろ…?」 パチンっと指をならし システムウインドウを確認する。 「…まだ…ゲーム開始から50分よ… 一体誰がこんなに早く…」 深刻にシステムウインドウを 眺めるAILIの横で相葉は 放心したかのようにぼやく。 「あいつしか…いない…」 「え?」 アナウンスがどこともなく 聞こえる。 『おめでとうございます。 第1線ボスが攻略されました。 第2線が解放されます。 解放クエスト参加者には 攻略報酬を運営事務局から メールで送信します。 解放クエスト参加者の発表です。』 「システムエラーか? 早速バグかよー。 解放クエストって何?」 俺たちたげじゃない。 他のプレイヤーも空を眺め ざわめいていた。 「エラーやバグなんかじゃない… あいつだ…」 相葉とアナウンスの声が丁度重なる。 『IRIHOさん。』 「IRIHOだ。」
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