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「想っ、またお前が学年トップじゃんかよ~!!」
廊下に貼り出ている、期末テストの成績優秀者順に名前が書かれた貼紙を見て、級友が叫ぶ。
「…そ、そんな大きな声だすなよっ!」
少し顔を赤らめて、周りに申し訳なさそうに縮こまり、級友に注意する少年。
彼が、物語の主人公…
神鬼 想(カミキ ソウ)である。
想は、成績優秀・運動神経抜群…おまけに気立ての良い性格の持ち主。
その為、想の通う高校では男女問わず人気がある少年だった…。
「照れるな照れるな~♪
お前、スゲェんだからよ!もっと胸張って堂々としてろよ~」
ニヤニヤしながら、想に肘でグイグイやる級友…
彼は想の高校入学時からの友達…
名前は、有坂 光太郎(アリサカ コウタロウ)。
「いやっ…でもさ、世の中成績が全てじゃないって言うか…なんと言うか…」
光太郎にそう言われ、今にも頭から湯気が上がりそうな位、余計顔が赤くなる想。
想は、褒められる事になれてない。
褒められると、全身がこそばゆい感覚に襲われ、カァっと顔が赤くなる。
光太郎も、そんな想事を知りながらも面白がり、わざとやってるのだ。
「全く…成績トップのお前に“世の中成績が全てじゃない”なんて言われても、皮肉にしか聞こえねぇよ。」
「あ、ゴ・ゴメン!!」
光太郎の言葉に、焦って謝る想。
「バーカ、本気で謝るなよ。」
光太郎は、そんな想を見て笑いながら言った。
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