第20話

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「綾ちゃーん、朝御飯出来てるからねー早くしなさい~! 遅刻しちゃうわよー!」 張り上げてる、りんの声が下から聞こえる。 ――もっと、詳しく読みたいのに……重要ななにかがあるような気がしてならないよ。 帰ってから見る? 携帯もあるけど……料金がいつもより掛かるよね? 変にアクセスしたら、それこそサイトがばれてしまう。 心残りだがシャットダウンし、鞄を持って下へ降りる事にした。 「ゲームおはよう。朝御飯だって! 昼間は、りんの行動をちゃーんと見張ってるんだよ。分かった?」 「ワンワン!」 舌を出し、眼をくりくりとさせていた。ドアを開けると、分かっているのか、分かっていないのか、前足に勢いをつけて階段を下りていった。 ――なにか遭ったら猿田に頼めばいっか。今日も夕飯食べに来るんだろうな……。
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