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不意に部長がチラリと顔を出し、書類を片手に呼んでいる。
「はい、何でしょう?」
振り向くと幸恵がトントンと肩を叩いた。
「先行ってるから、いつものお店ね」
ウィンクを残して、ワクワクして待つ遠藤さん達を連れてオフィスを出ていった。
仕方なく部長室に入ると、ガラスが白く外からの視線を遮った。
仕事の話だと思っていたのに、どうやら違うらしい。
部長の手にはもう書類などなく、ただ私を抱き締める。
「ぶ、部長……?」
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