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「感情の浮き沈みが激しすぎて、可哀想になるよ」
と、幸恵が片岡さんを不憫そうに眺めながら小さな声で呟く。
こんな鈍感なありさを好きになるなんて。
ストレート過ぎても逆に伝わらないものなのか？
無意識に男心を繋ぎ止めるなんて小悪魔だ。
同じ相手を取り合うのだけは避けたい幸恵だった。
「そう簡単には諦めないけどね。ちょっとくらい期待させてよ」
いつもチャラい片岡さんの本心を見た気がして、幸恵でさえ茶化すことが出来なかった。
「あ～ぁ、私もこんな風に惚れられてみた～い」
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