第一幕 この世に在らざる者

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あたしは神崎 彩。 至って普通の高2。 変わってると言えば、家が道場だったって事くらい。 それも2年前にお爺が亡くなるまでの話。 あたしが小学生の時に両親を事故で亡くしてからはお爺と2人で暮らしてた。 そのお爺も病気であっさり逝ってしまって、そこからあたしはこの家で1人で暮らしてる。 お金はお爺が残してくれてたし、寂しくない訳じゃないけど何よりここを離れたくなかったから。 あたしは、いつも使っている竹刀を手に自分の部屋を出た。
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