第一幕 この世に在らざる者

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ふぅーっ。 深く息を吐いて心を落ち着かせる。 お爺。 神崎道場師範代のあたしがこれじゃ駄目だよね。 あたしはもう1度深呼吸してから、男の目を見た。 すると、男はあたしが落ち着くのを待っていたかのように話始めた。 「私はこの世に在らざる者。 名を吉田松陰と申します」 吉田松陰ってあの?! まじ? あたしは剣道師範代だけに、剣豪に興味を持ったのがきっかけで歴オタ程じゃないけど幕末の知識は一応ある。 だから、吉田松陰が誰で、何をした人物かも知ってるけど… それにしてもホンモノ?! てか、だとしたらこの世に在らざる者ってことはつまり… やっぱり霊的な感じ?!
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