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ずいぶんと先輩と会話をしていたら部活が終わる時間になっていた。
「紗耶華ちゃん~歩けないだろうから送るよ!」
竜哉君が私の所へ来た。
「大丈夫だよ!これくらい…」
嘘。本当は歩けないくらい痛いけど…みんなに迷惑をかけたくなかったから嘘をついた。
「竜哉。俺が送って行く。丁度…紗耶華に聞きたい事があったからな・・・」
「虹が言うなら…わかった。紗耶華ちゃん!無茶しちゃダメだよ?」
「うん。あと私1人で帰れるから大丈夫だよ!」
「いや、ダメだ。俺が送って行く……」
「私は1人で帰れるから…」
虹は私を無視して…
「キャッッ!?ちょっと!!急におんぶしないでよ!!」
私は急に虹におんぶされていた。
虹はまたまた無視して私をおんぶしたまま歩き出した。
だけど…決して虹におんぶされるのは嫌ではなかった。虹の背中はとても暖かくて心地が良かった。
「なぁ…」
「なに??」
「お前が持ってたお守り…そんなに大切な物なのか?」
「うん…亡くなったお母さんから貰ったのと離れる事になってしまったお兄ちゃんに貰った物なんだ…」
「そっか…前はごめんな。」
「いいよ!返してもらえたし…」
「それでお前の過去に何があったんだ?」
「聞きたい??」
「教えてくれたらな…」
私はよく考えた。
虹なら虹なら信用できるかな…
そして決めた。
「わかった。教えるね」
そして私は語り出した。
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