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「はっきり言って今の由宇は逃げてるだけにしか見えないよ。」
困惑する私に追い討ちをかけるように奈津美が言った。
逃げている?
思いもよらない言葉だった。
奈津美から見たら私は逃げているように見えるのかな……
気持ちが沈んでいく。
「逃げないで自分の気持ちに素直になってみたら?じゃないと自分ももっと傷つくよ」
奈津美が私のことを思って言ってくれているのはよく分かっていた。
でもいまいち、自分の中で納得がいかなかった。
「私の言葉を一度、考えてみて……」
私に優しく微笑みながら言った。
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