ダージリン/セカンドフラッシュ

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涙はぐぐっと飲み込んで。 一生懸命、微笑んだ。 彼が守りたいと思ってくれたものを。 鞠弥だって、守りたいから。 「……そうか」 一瞬だけいぶかしみ、 それでも納得してくれたのか、 竜也の口元がフッと緩んだ。 鞠弥の大好きな、あの表情。 「……ったく、恐ろしいな」 今度降って来たのは、 知っているとおりの、いつもの声音で。 「ガキだ、ガキだと思ってんのに、  突然、女の顔をしやがる」 でも本当に困ったように眉をひそめるから、ちょっとおかしくて笑った。 俺様とは違うけど、 勝はいつだって堂々とした男だから。
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