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「私も愛美さんと飲んでみたいな」 「絶対ですよ!」  愛美は嬉しそうに小指を立てて微笑んだ。  鈴那は仕事をしながら、愛美の嬉しそうな顔が頭から離れなかった。愛美は自分と飲みに行くのが楽しみなのか、それとも桐島と行くのが楽しみなのか、と考えてしまう。  桐島が彼女がいないといっていたけれど、本当は愛美と付き合っていて、社内だから隠しているのではないか。もしくは二人は身体だけの関係……? そう思うと、胸がチクリと傷んだ。あんなに優しい桐島がそうであってほしくない。加藤と同じでないと信じたい。  邪念を振り払うようにパソコンの画面に集中する。早く仕事を片付けようと打ち込みに専念した。
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