終章

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 サイに無事生まれたことを報告すると、『おめでとう。もう僕の出番はないね。ズナちゃんの幸せを祈っています』と返ってきた。  鈴那は少し寂しかったけれど、『ありがとう。サイも元気でね』と打ち込み、笑顔で送信ボタンを押した。  これまで、いろいろなことがあった。その度に選択をしてきたけれど、自分の選択は間違っていなかったと、今なら思える。  これから訪れる未来は、決して幸せなことばかりとは限らない。でも、どんなに辛いことがあっても前を向いて生きていこう。  辛い時こそ、素敵なキセキに出会えるチャンスなのかもしれないから。  鈴那は携帯を閉じて、横で眠る小さな命を微笑みながら見つめた。                                  fin
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