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「竜兄、疲れて寝ちゃった。ちょっと寝かすから、静かにしてね。」
小声で翔兄に言う。
『あぁ。分かった。竜も疲れてんだな。』
翔兄も小声で語る。
冷蔵庫からビールを取り、翔兄に渡す。
「ん。あんまり、無理し過ぎなんだよ。竜兄は。こっちが心配になるよ。」
『言っても平気だって言うしな。』
ビールを呑みながら翔兄が竜兄を見る。
「そうなんだよね。だから、尚更。なんか、私が竜兄の重荷になってるんじゃないかなって思う。」
『それはねぇだろ。竜はお前の顔見るだけで安心するって言ってたし。逆にお前に会えなくなったら、どうなるか分からねぇぞ。その方が怖いな。』
「そうなのかね。分かんないや。ところで、今日蓮兜兄は?」
そう言えば見てない。
『ん?あぁ。来てねぇな。』
「珍しいね。蓮兜兄が来ないとか。」
毎日の様に来てるのに。
『あいつも忙しいんじゃねぇの?それなりに。』
「そっか。ケンカしたとかじゃないでしょうね。翔兄。俺様だから、蓮兜兄も我慢出来なくなったとか?」
冗談だけど。
『そうかもな。俺に愛想尽かしたのかもな。』
えっ?今、何て?
「…えっと。本当に何かあったの?」
今日だけじゃなく、ここ何日か蓮兜兄を見てない気が……。
って、えっ?マジ?
……別れたのか?まさかねぇ。
『まぁ。俺が悪いんだけどな。ちょっと、一時は距離を置きたいってさ。少し考えたいって。自業自得なんだけどよ。やっぱり、いつも一緒に居たからな。なんつぅか。なぁ。』
寂しいのか。
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