【暴走Ⅲ その参】

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『へぇ~。なるほどねぇ。大変だったのね。名前は?』 志稀を見てニッコリ笑いながら聞く瑠璃姉。 『西極 志稀です。ヨロシクお願いします。』 きちんと挨拶出来た。 『凄いね。ちゃんと挨拶できて。お父さんに似なくて良かったね。』 と、志稀の頭を撫でる。 さっきの嫌み返しか? 『で?一人で育てるの?まぁ。ここだと皆居るからね。』 『いや。年明けに増築するんで、そっちに住みますよ。なるべく、こっちには頼らない様にするつもりです。』 翔兄もちゃんと考えてるんだね。 『増築?わざわざ?二人なら、こっちに居た方がいいじゃない。』 あー。そうか。蓮兜兄との事は知らないんだよね。 『二人じゃないですよ。蓮兜と三人です。蓮兜が料理とかは出来るんで。』 『はぁ?何で蓮兜?そりゃあ、いつも一緒に居るけどさ。蓮兜には蓮兜の人生があるでしょ。そんな、翔の人生に付き合わせるとか。おかしいわよ。』 ごもっとも。普通なら。 『瑠璃さん。おれは、翔と一生共にするつもりです。』 蓮兜兄が瑠璃姉に真剣に言った。 『一生って…。って、何?!もしかして、そう言う事なの?!マジ?!』 そりゃ、驚くよね。 『どう言う事だ?瑠璃。』 佑さん。分からないよね。 『だから、そう言う事よ。翔と蓮兜。』 一時考え込む佑さん。 『……マジですか?まぁ。仲は良いと思っていましたが…あぁ。なるほど。』 やっと分かったらしいです。 『まっ!そう言う事なら応援するわ。三人で仲良く頑張りなさい。』 さすが瑠璃姉。 って言うか案外皆、翔兄と蓮兜兄には納得するよな。 違和感ないもんな。 まぁ。あれだけ、ずっと一緒にいたらねぇ。 自然と言えば自然だよね。
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