【暴走Ⅲ その参】

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すると、竜兄は顔を上げ 『怒ってねぇよ。ただ、焦った。すげぇ綺麗で。』 「ありがと♪竜兄に言われると凄く嬉しい。」 そう言って、微笑んだ。 『蘭花。マジでヤバいから。あんまり俺を煽るなよ。我慢出来なくなる。あぁ~。キスしてぇ。』 おっ?珍しい。 いつもならそんな事言わないでしてくるのに。 「キスする?」 ニッと笑うと 『お前。俺を殺す気か?』 「えっ?だって、キスしたいんでしょ?」 『したいけど、我慢してるんですよ。蘭花さん。』 およっ?輝条君? 「何でですか?輝条君。」 『せっかく詩音さんがしてくれたのに、化粧崩したら駄目だろ。キスしたら。歯止めが効かなくなるからな。』 そっか。 「ですね。じゃあ、後でね。」 そう言って、竜兄の頬にチュッとした。 『……お願いなのでやめて下さい。理性飛びそうなので。』 「はい。ごめんなさい。」 ハァ~。と項垂れる竜兄は置いといて、テーブルに置いていた携帯に目がいった。 ピカピカ光ってる。 携帯を手に取り見てみると、紗江先輩からメールが来ていた。 《お疲れ様。今から家を出ます!柳希君と一緒にそっちに向かいます。》 あー。30分前。 じゃあ、もう来るかな。 「竜兄。紗江先輩からメール来てた。もう、こっちに来るって。」 『あぁ。もう、そんな時間か。下で待っとくか。』 「ん。そうだね。」 部屋を出ようとドアに手をかけた時、竜兄が私の肩に手を置いた。 振り替えると唇にチュッと軽くキスをした。 『ちょっとだけ。』 ニッと笑う竜兄。 「残りは後でね。」 ニッと笑い返した。 それから、二人で部屋を出て下に下りた。
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